今回は、2013年のヨーロッパ選手権U18のダブルスで準優勝、2020年のヨーロッパトップ16で準優勝の記録を持つ期待の若手、ダルコ・ヨルジッチ(スロベニア)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
>>同じくスロベニアのボヤン・トキッチの使用用具・大会成績・プロフィール
>>英ピッチフォードに聞く「最強中国の倒し方」と「Tリーグ参戦のワケ」
>>英ピッチフォード、“うつ”を乗り越えた過去を告白「同じ悩みを持つ人を助けたい」
ダルコ・ヨルジッチとは?
ダルコ・ヨルジッチは2013年のヨーロッパ選手権U18のダブルスで準優勝、その後2015年、16年の同大会同種目で3位と、10代半ばでありながら着々と実力をつけつつ、ダブルスでは自らの才能を開花させてきた、活躍の期待が高まる選手です。また、2020年のヨーロッパトップ16ではブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)を4-1で破り、決勝戦でティモ・ボル(ドイツ)に敗れたものの準優勝しています。
プロフィール
ダルコ・ヨルジッチは、1998年7月30日生まれの21歳(2020年2月時点)です。スロベニア出身で、現在はドイツ・ブンデスリーガでザールブリュッケンに所属しています。2019/2020シーズンの成績は良く、チームのプレーオフ進出に貢献しています。
また、スロベニア代表チームとして2018年の地中海競技大会でシングルスとボヤン・トキッチ(スロベニア)とのダブルスの両方で活躍し、チームの優勝へ貢献した。2019年のヨーロッパ選手権男子団体決勝にも出場し、勝ち星を挙げています。
プレースタイル
ダルコ・ヨルジッチの戦型は、右シェーク裏裏の攻撃型で、相手の球威を利用したフォアハンドカウンターとしっかりとタメを作ってから放たれる重くて速いバックハンドドライブが特徴です。
卓球の攻撃型の中でも、戦い方は大きく分けると2種類あります。1つは自ら回転をかけたドライブを駆使して相手のミスを誘う戦い方で、主に中国の選手やティモ・ボルが例として挙げられるのに対して、もう1つは相手の球威を利用してブロックやカウンターで相手の隙を突く戦い方で、丹羽孝希(スヴェンソン)やシモン・ゴジ(フランス)が例として挙げられます。
ダルコ・ヨルジッチは、後者のカウンター主体のプレーをする選手の為、前者よりもミスが少なく安定したラリーが持ち味です。それに加えて、台上技術の多彩さも特徴として挙げられます。また、カウンターだけでなく自らもドライブを打つことがあり、特にバックハンドドライブは打つ前にしっかりと“タメ”が作られていることで打球時に高い威力となって相手コートに放たれる。
使用用具
ダルコ・ヨルジッチの使用ラケットについては情報が無い為、現在調査中です。ラバーは、フォア面、バック面ともにTIBHARの「エボリューション MX-P」を使用しているそうです。
世界ランキング
ダルコ・ヨルジッチの世界ランキングは39位(2020年2月時点)で、2017年12月以降2桁を維持しつつ徐々にランキングを上げてきています。最高ランキングは38位です。
国際大会での主な成績
2013年 | ヨーロッパ選手権 | U18ダブルス準優勝 |
2015年 | ヨーロッパ選手権 | U18ダブルス3位 |
2016年 | ヨーロッパ選手権 | U18ダブルス3位 |
2017年 | ヨーロッパ選手権 | U21シングルス3位、団体3位 |
2018年 | 地中海競技大会 | 団体優勝 |
2020年 | ヨーロッパトップ16 | 男子シングルス準優勝 |
まとめ
ヨーロッパの地で次々にトップ選手に勝利していくダルコ・ヨルジッチ。どんどん実力を上げていく彼の今後の活躍に目が離せません。