2017年世界卓球選手権大会シングルス3位、ダブルス3位に輝き、韓国のエースとして何度も日本と対戦している李尚洙(イサンス)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会でのシングルスだけでなくダブルスの戦績についても触れます。
鄭栄植(チョンヨンシク)とともに韓国男子を引っ張り、東京オリンピックのメダル候補でもある李尚洙。今回は、そんな李尚洙のプロフィールを見ていきましょう。
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李尚洙とは?
李尚洙は、最初ダブルスで頭角を示し始め、世界選手権でもメダルを獲得していた選手です。シングルスの実力が伸びてきていた2017年の世界選手権大会において、三回戦で張継科に勝利した後も勝ち進み、三位に輝きました。同大会のダブルスでも銅メダルを獲得し、世界のトップ入りを果たしました。
Tリーグの2018/2019シーズンには岡山リベッツの選手として参戦し注目を浴びた、李尚洙のプロフィールを見ていきましょう。
プロフィール
李尚洙は、1990年8月13日生まれの29歳(2020年3月時点)。世界選手権大会やアジア選手権においてシングルス、ダブルス両方で成績を残している韓国のエースです。
2013年の世界選手権で朴英椒(パクヨンスク)と組み銀メダルを獲得すると、同年のアジア選手権の混合ダブルスで同じく朴英椒とペアを組み、決勝で日本の丹羽孝希・平野早矢香に勝利し金メダルを獲得しました。その頃から韓国男子の団体戦メンバーにも選ばれ、頭角を現してきました。
世界で一躍有名になったのは、2017年の世界選手権シングルスで三位に輝いた時です。三回戦で今まで一度も勝ったことのない張継科(チャンジーカ・中国)に勝利すると、サムソノフ(ベラルーシ)、黄鎮廷(ウォンチュンティン・中国香港)に勝ち、銅メダルを獲得しました。男子ダブルスでも鄭栄植と組み、三位となっています。
Tリーグ開幕シーズンとなった2018/2019シーズンでは、岡山リベッツの選手として参戦し、個人成績は5勝7敗で負け越し成績は振るいませんでしたが世界トップレベルのプレーを披露しました。
プレースタイル
李尚洙の戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型で、運動量の多さと軽いフットワークで動き回るの卓球をします。前陣では速いピッチのバック強打や、踏み込んで打ち込むフォアハンドが特徴です。中陣のラリーでは、鍛えられたフットワークで得点を重ねる場面も見られます。
サーブはフォア前とバック側のサーブからの展開が多く、バックへのロングサーブからの速攻などもみられます。レシーブを含めた台上技術はチキータだけでなく、フリックや流しなど多様な技を持っており、これがダブルスの成績に繋がってくるのではないかと思います。
使用用具
李尚洙の使用ラケットはバタフライの特注(アリレート カーボンシェーク/インナーファイバー仕様)で、ラバーはフォア面、バック面ともに「ディグニクス09C」を使用しているようです。
世界ランキング
李尚洙の世界ランキングは2015年5月に26位に上がって以降上位をキープしています。2018年の4月に8位と初のトップテン入りを果たし、2019年4月には6位と自己最高ランクを更新しました。2020年3月時点ではランキングが20位と落ちていますが、ランキング以上の実力を持った選手といえるでしょう。
国際大会での主な戦績
2008年 | 世界ジュニア選手権 | 男子シングルス3位・男子ダブルス2位(徐賢徳ペア) |
2013年 | 世界卓球パリ | 混合ダブルス2位(朴英椒ペア) |
アジア選手権 | 混合ダブルス1位(朴英椒ペア) | |
2015年 | 世界卓球蘇州 | 男子ダブルス3位(徐賢徳ペア) |
2016年 | 世界卓球クアラルンプール | 男子団体3位 |
2017年 | 世界卓球デュッセルドルフ | 男子シングルス3位・男子ダブルス3位(鄭栄植ペア) |
2018年 | ITTFアジアカップ | 男子シングルス3位 |
世界卓球ハルムスタッド | 男子団体3位 | |
ジャパンオープン | 男子シングルス3位 | |
2019年 | オーストラリアオープン | 男子ダブルス1位(鄭栄植ペア) |
ブルガリアオープン | 男子ダブルス1位(鄭栄植ペア) | |
チェコオープン | 男子ダブルス1位(趙大成ペア) |
まとめ
世界選手権やワールドツアーで多くの成績を残してきた韓国卓球界のエース李尚洙。2020年東京オリンピックをはじめ今後も日本選手の前に立ちふさがり、熱戦が展開されるのが期待されます。