今回は、中学生にして2020年全日本選手権のジュニアの部で準優勝を飾るなど規格外の強さを誇る、松島輝空(JOCエリートアカデミー/星槎)を紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、国際大会での戦績についても触れていきます。
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松島輝空とは?
松島輝空は、全日本選手権バンビの部やカブの部で優勝を重ね、アジアでも指折りの選手として評価されています。2020年に中学生になったばかりで、高校生や社会人選手、さらには全日本選手権でランク入りしている選手とも互角に渡り合っていることから、それまで「スーパー小学生」と言われていたほか、日本代表として国際大会で活躍している張本智和(木下スポーツ)と境遇が似ていることから「張本2世」とも称されています。
プロフィール
松島輝空は、2007年4月29日生まれの13歳(2020年6月時点)です。京都府の京都市出身で、2016年にホープスのナショナルチームに入りました。同市にある田阪卓球会館でコーチを務めている、元実業団選手の両親のもとで厳しい練習に励み、6歳の頃から全日本選手権に参戦してきました。
2019年に行われた、2020年の世界選手権日本代表第1次選考会に出場し、上田仁(岡山リベッツ)に勝利するなど並外れた実力をつけてきています。
写真:松島輝空/提供:ittfworld
プレースタイル
松島輝空の戦型は左シェーク裏裏の攻撃型で、小柄ながらパワフルな両ハンドと巧みなコース取りが特徴です。
松島輝空のように小柄な選手は、一般の高校生や社会人選手には力負けしてしまうことが多いのですが、松島はミスをしないプレーとそれを可能にさせる用具のバランスがとても良いです。ラケットには球威のあるカーボンよりも安定感に富んだ木材合板のものを使用し、ラバーもロングボールで威力を発揮するものを使用し、まさに自分に合った用具を使用しています。
また、松島の持ち味はコース取りにあります。小柄な選手ほど振り回されると不利になる部分が多いのですが、松島は先に相手を振り回すような戦術を駆使することで、自らの動きを少なくしつつミスを減らしています。それに加えて、ドライブのクロスとストレートへの打ち分け、右利きの選手から逃げていくようなシュートドライブも上手で、ラリーにおいて常に自分優位な戦い方をしています。
写真:松島輝空/撮影:ラリーズ編集部
使用用具
松島輝空はBUTTERFLYの契約選手で、ラケットは特注の木材合板、ラバーはフォア面に「ディグニクス09c」、バック面に「ディグニクス80」を使用しています。
元々フォア面にはBUTTERFLYの「スピンアート」を使用していましたが廃盤となったので、同じ粘着性テンションラバーである「ディグニクス09c」を使用しています。松島輝空のように上回転のラリーで勝負する選手に「ディグニクス」シリーズは定評があります。
世界ランキング
松島輝空のシニアの世界ランキングは476位、ジュニアは70位、カデットは4位(2020年4月時点)です。2019年からはカデットの部において常にトップ5に入り続けています。2018年の世界ランキング登録以降、2019年にはシニアの部でも3桁ランクまで一気に急上昇しました。最高ランクはシニアの部で2019年11月の467位、ジュニアの部で2020年2月の35位、カデットの部で2019年5月の1位です。
国内大会での主な成績
2014年 | 全日本選手権バンビの部 | 男子シングルス優勝 |
2015年 | 全日本選手権バンビの部 | 男子シングルス優勝 |
2016年 | 全日本選手権カブの部 | 男子シングルス優勝 |
2017年 | 全日本選手権カブの部 | 男子シングルス優勝 |
2018年 | 全日本選手権ホープスの部 | 男子シングルス優勝 |
全日本選手権カデットの部 | 13歳以下男子シングルス優勝 | |
2020年 | 全日本選手権ジュニアの部 | 男子シングルス準優勝 |
国際大会での主な成績
2018年 | 台北ジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス準優勝 |
2019年 | アジアジュニア&カデット選手権 | U15男子シングルス5位 |
東アジアホープス卓球大会 | 男子シングルス優勝 | |
チェコジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス準優勝 | |
スウェーデンジュニア&カデットオープン | U18男子シングルスベスト4、U15男子シングルス準優勝 | |
香港ジュニア&カデットオープン | U15男子シングルス準優勝 |
まとめ
パワフルな両ハンドとともに成長期真っ只中にいる少年がどのようなプレーで国内、そして国際大会を勝ち上がっていくのか。今後の彼の成長と活躍に期待です。
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