今回は、2018年から存在感を増している中国の若手選手、王藝迪(ワンイーディ)について紹介します。プロフィール、使用用具、プレースタイルなどの基本的な情報から、世界ランキングを上げる要因となっている国際大会での戦績についても触れます。
中国期待の選手の1人としてメキメキと世界ランキングを上げている王藝迪。今回は、そんな王藝迪のプロフィールを見ていきましょう。
王藝迪とは?
王藝迪は、パワフルな両ハンドを武器にしており、2019年には香港オープンで日本の石川佳純(全農)、芝田沙季(ミキハウス)、伊藤美誠(スターツ)の3選手を破り優勝を果たしました。また、レベルの高いワールドツアーでもベスト4に入ることが多く、急成長中の選手と言えるでしょう。
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プロフィール
王藝迪は1997年2月14日生まれの22歳(2019年11月現在)の中国の卓球選手です。2018年まではU21(21歳以下の選手が出場する部門)で3大会優勝を果たし、頭角を現してきました。2019年には、7月で行われた香港オープンで日本、チャイニーズタイペイのトップ選手を連破し、ワールドツアー初優勝を飾りました。
また、2017年の中国国内のエキシビションでは、馮天薇や鄭怡静らのコピー選手として参加していたとされています。
プレースタイル
王藝迪の戦型は、右シェーク裏裏ドライブ型です。持ち前の体格を活かしたパワフルな両ハンドで相手に畳み掛けます。また、粘り強さも持ち合わせており、長いラリーの末に得点する場面が多い印象を受けます。
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使用用具
ラケットが「キョウヒョウ龍5」、フォア側が「用キョウヒョウ3(ブルースポンジ)」、バック側が「テナジー05ハード」を使用しているそうです。
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世界ランキング
2019年の6月までは44位が最高位でしたが、香港オープンで優勝を飾ると7月には一気に24位まで急上昇しました。8月に記録した22位が王藝迪の最も高い世界ランキングです。
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国際大会での主な戦績
2018年 | 香港オープン | U21シングルス優勝 |
ブルガリアオープン | U21シングルス優勝 | |
チェコオープン | U21シングルス優勝 | |
2019年 | 香港オープン | シングルス優勝 |
ドイツオープン | シングルスベスト4 | |
オーストリアオープン | シングルスベスト4 |
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まとめ
U21の大会で着実に結果を残してきた王藝迪がシニアの部でも結果を出し始めています。中国のトップ層とは分が悪いですが、中国以外の選手には負けなくなってきています。特に、日本選手と相性が良く、2018年〜2019年(11月21日現在)で見ると13勝3敗と圧倒的な勝率を叩き出しています。石川や平野に対しても負けたことがありません。
まだ22歳と若い王藝迪。持ち前のパワフルな両ハンドと粘り強いラリー力を活かしどこまで活躍していくのかに注目が集まります。